【目次】
- ∨なぜ、認知症予防に筋肉トレーニングが効果的なのか?
- ∨‟あの有名女優”が実践し、驚くべき効果を出した筋肉トレーニングとは?
- ∨椅子に座ったままできる認知症予防のトレーニング
- ∨仰向けで寝たまま、簡単にできる筋肉トレーニング
- ∨座ったままできる、腕の筋肉トレーニング
- ∨介護施設でも多く行われている認知症予防の筋肉トレーニング
- ∨認知症予防の筋肉トレーニング まとめ
超高齢者社会に入っている現在の日本では、今後、さらに増加していく高齢者への介護の問題とともに、認知症高齢者の増加が大きな課題となっています。
今後さらに認知症高齢者の増加が予測されている中で、今、大きく注目されているのが、認知症予防への取り組みで、国や地方自治体も、社会保障費の増大を抑制する目的もあり、様々な形で認知症予防への取り組みを行っています。
その取り組みの中で、昨今注目を浴びているのか、運動を取り入れた認知症の予防です。
過去、テレビなどでもおなじみの有名女優である沢田亜矢子さんが脳を検査をしたところ、アルツハイマー型認知症を発症する危険があると診断され、その後、予防への取り組みとして2週間筋肉トレーニングを行ったところ、驚くべき効果を出したという事例もありました。
筋肉トレーニングは、単に身体の健康を保つだけではなく、鍛える身体の部位を意識することで、脳のトレーニングにもつながります。筋肉トレーニングの効果については様々なことが言われていますが、大きくわけて3つの効果があげられます。
1.体のバランスを保つ効果
加齢とともに失われていく、身体のバランスを保つうえで最も重要と言われている、体幹の中心部の筋肉を保つ効果があると言われています。身体の中心部にある筋肉のバランスが崩れると、背骨や腰を支える筋肉が衰えることにより、おもわぬ骨折の原因ともなります。
2.骨粗しょう症の予防効果
人間の骨は、日々適度に負荷がかかることによって、成長し必要な強度を保ちます。また、運動によって骨を形成するうえで重要な成分であるカルシウムを作る効果もあります。カルシウムが作られることで骨粗しょう症の予防効果も生まれます。
3.脳へ送られる電気信号の量が増える
筋肉トレーニングをする際に最も重要なのは、鍛えたい部位を常に意識してトレーニングを行うことです。
この、鍛える部位を常に意識することで、感覚神経という神経から脳への伝達が高まり、脳への刺激も増えることになります。
このように、筋肉トレーニングには様々な効果がありますが、ご高齢者に筋肉とレーニングなどと聞くと、ちょっとハードルが高そうに聞こえるかもしれません。
ですが、ここでは、ご高齢者の方にでも、無理なく簡単に行えるトレーニング方法とその効果について解説してみようと思います。
なぜ、認知症予防に筋肉トレーニングが効果的なのか?
昨今、認知症予防に運動を取り入れることが効果的であると言われています。
ある研究結果からも、ウォーキングやジョギングなどで筋肉を鍛えることは、身体を動かしたり、身体を維持する効果以外にも、重要な効果があることがわかりました。
私たちが体を動かすことで、筋肉からは様々な物質が体内に何十種類も分泌されます。
たとえば、運動を行うことで体を動かすと、筋肉組織からはイシリンという体内の脂肪燃焼を助ける役割をもつ物質が分泌されます。
そしてこのイシリンという物質は、分泌されると血液を通して脳へ達し、脳内でBDNF(脳由来神経栄養因子)という新しい神経を発達、成長、増殖させる物質の分泌も促します。
このBDNFやイシリンという脳の成長、維持に重要な物質が、筋肉を動かすことで多く分泌され、脳の機能を高める効果があるのではないかとも言われているのです。
そして、筋肉トレーニングを行うことで、以下のような効果があると言われています。
運動することで脳への血流が促進される。
運動などで体を動かすと、身体全身の血行が良くなり、ポカポカと身体が温まる。こんな経験は誰もが経験あると思います。
身体全身の血行が良くなると、当然、脳への血流も良くなります。
特に、運動の中でも、ジョギングやウォーキングなどの呼吸で酸素を身体に取りこむ、有酸素運動では、運動の際に、呼吸を行うことで体に取り込まれた酸素が、血液と一緒に脳へと運ばれます。
そして、脳への血流が活発化されると、脳の神経細胞であるニューロンという生物の脳を構成する神経細胞が新しくつくられます。
運動することで脳が活性化される。
このニューロンという神経細胞は、情報処理に優れた神経細胞で、成人の脳には100億から1000億程度存在すると言われています。
このニューロンが新しく作られると、ニューロン同士を結び付け、脳内への情報伝達を行う役割をする、シナプスという部位が活発に活動を行うようになります。
このシナプスが活発に活動を行うようになると、情報伝達を行うニューロンの活動も活発化し、脳の機能活性化や維持につながり、結果、認知症の予防にもなると言われています。
‟あの有名女優”が実践し、驚くべき効果を出した筋肉トレーニングとは?
筋肉トレーニングと聞くと、「足腰の弱った高齢者にできるの?」「重たいものを持ったり、キツイ運動をしなければいけないのでは・・・」などと思う方もいると思いますが、冒頭でもお伝えした、有名女優である沢田亜矢子さんが2週間取り組んだ筋肉トレーニングは、1日わずか5分、自宅で簡単にできる軽運動だったそうです。
そしてこれが、沢田亜矢子さんが取り組んだ筋肉トレーニングの一部です。
この沢田亜矢子さん、診断を下される前、就寝後、2時間おきにトイレに目を覚まし、1日にトイレに駆け込む回数がなんと、15回もの回数の時もあったそうです。
この15回という回数は、頻尿に悩んでいる人の2倍の回数にあたり、異常ともいえる状態だったそうです。
一般的に、頻尿と診断される人のトイレに駆け込む平均回数は8回以上と言われているそうですが、アルツハイマー型認知症と診断された人の場合、頻尿と診断された人の平均回数を多く超える8回以上トイレへ駈け込む方も多々見られるそうです。
この状態を見た、認知症専門医がくだした診断名は、プレクリニカルアルツハイマーという診断で、これは将来アルツハイマー型認知症を発症する危険性がある状態という診断結果でした。
プレクリニカルアルツハイマーという状態は、今後アルツハイマー型認知症を発症する危険があるという状態で、日常生活にはほぼ支障がないものの、頻尿や道に迷いやすくなったり、記憶力の低下などの症状がでてくる状態だそうです。
さらに、この沢田亜矢子さんの脳の血流を調べてみたところ、なんと、脳に7か所も血流が悪い部分があることも判明したそうで、この状態を放置しておくと、脳の7か所以外の部分の血流も悪くなり、脳全体が老化してアルツハイマー型認知症を早める危険性があることも分かったそうです。
念のために脳波も検査したところ、この女優さんのプレクリニカルアルツハイマーの状態は、10段階の5段階まで進行していることも判明したそうです。
沢田亜矢子さんが行った筋肉トレーニングの秘密とは・・・
沢田亜矢子が行った筋肉トレーニングは、認知症の権威である、朝田教授という方が、認知症改善に今最も注目している運動法である、本山式筋トレというものでした。
この本山式筋トレを開発したのは、現役のボディビルダーである本山輝幸という方で、この本山氏が開発した本山式筋トレは、現在、認知症の研究でも注目されていて、高齢者には一見キツイと思われるような、筋トレをすることで、脳に強い刺激を与え、脳の血流を活性化させるというものだそうです。
キツイ筋トレと言っても、沢田さんが行ったのは1日たった5分間!
これを2週間続けただけで、驚くべき効果を発揮したとのことです。
では、次からは認知症予防に効果的な筋肉トレーニングの具体的な実践方法について解説していこうと思います。
ここでは、ご自宅で普段使っているものを利用して、手軽に簡単にできる筋肉トレーニングについて解説していこうと思います。
この運動では、膝を支えたり、膝を曲げ伸ばしする際に重要な役割をする、
太ももの全面にある筋肉である、「大腿四頭筋」を鍛える効果があります。
1.まず、椅子を1つ用意してください。
2.次に、用意した椅子に浅く腰かけ、片足ずつゆっくりと膝を伸ばしてください。
※膝を伸ばすときは、椅子のふちを両手でつかんでおくと、膝を伸ばしやすくなります。
伸ばさないほうの足は、膝を曲げて、足の裏をしっかりと床に付けてください。
3.膝を伸ばした足を、床から10㎝の高さまで上げ、あげた位置で5秒間止めてください。
※膝を伸ばす角度は、できるだけ真っ直ぐに、90度の角度まで伸ばすのが好ましいですが、
膝に痛みを感じるようであれば、痛みの無い範囲で構いません。
4.膝を伸ばして、5秒間停止できたら、伸ばした足をゆっくりと下ろし、5秒から10秒ほど休んでください。
右足から行ったら、次に左足で同じ運動を行い、これを左右10回繰り返してください。
では次に、この運動をもう少しキツメに行う方法を解説します。
用意していただくのは、先ほどと同じように椅子を用意してください。
椅子もできれば、背もたれのある椅子であると運動の効果がさらに高まります。
では、運動の手順は以下のようになります。
1.椅子に座ったら、背もたれに軽く体重をかけ、椅子に深く腰掛けてください。
2.椅子に腰かけたら、次に、左右の手のひらを片方の太ももの裏に入れてください。
3.太ももの裏にいれた左右の手のひらで、太ももを軽く持ち上げてください。
4.太ももを持ち上げたら次に、膝をできるだけ真っ直ぐになるまで伸ばしてください。
5.膝を伸ばした状態で、5秒間停止してください。
6.5秒間停止したら、伸ばした足をゆっくりと下ろし、5秒から10秒ほど休んでください。
この運動を行う際のポイントですが、太ももの下にいれた手のひらの力だけで足をあげようとはせず、
膝を伸ばすことに意識を集中して、太ももに力を入れることを意識しでください。また、足をあげて停止しているときには、お腹に力を入れることを意識すると、腹筋への効果もあがります。
椅子に座ったままできる認知症予防のトレーニング
ここでは、ご自宅で普段使っているものを利用して、手軽に簡単にできる筋肉トレーニングについて解説していこうと思います。
この運動では、膝を支えたり、膝を曲げ伸ばしする際に重要な役割をする、
太ももの全面にある筋肉である、「大腿四頭筋」を鍛える効果があります。
1.まず、椅子を1つ用意してください。
2.次に、用意した椅子に浅く腰かけ、片足ずつゆっくりと膝を伸ばしてください。
※膝を伸ばすときは、椅子のふちを両手でつかんでおくと、膝を伸ばしやすくなります。
伸ばさないほうの足は、膝を曲げて、足の裏をしっかりと床に付けてください。
3.膝を伸ばした足を、床から10㎝の高さまで上げ、あげた位置で5秒間止めてください。
※膝を伸ばす角度は、できるだけ真っ直ぐに、90度の角度まで伸ばすのが好ましいですが、
膝に痛みを感じるようであれば、痛みの無い範囲で構いません。
4.膝を伸ばし5秒間停止できたら、伸ばした足をゆっくり下ろし、5秒から10秒休んでください。
※右足から行ったら、次に左足で同じ運動を行い、これを左右10回繰り返してください。
では次に、この運動をもう少しキツメに行う方法を解説します。
用意していただくのは、先ほどと同じように椅子を用意してください。椅子も、背もたれのある椅子であると運動の効果がさらに高まります。
運動の手順は以下のようになります。
1.椅子に座ったら、背もたれに軽く体重をかけ、椅子に深く腰掛けてください。
2.椅子に腰かけたら、次に、左右の手のひらを片方の太ももの裏に入れてください。
3.太ももの裏にいれた左右の手のひらで、太ももを軽く持ち上げてください。
4.太ももを持ち上げたら次に、膝をできるだけ真っ直ぐになるまで伸ばしてください。
5.膝を伸ばした状態で、5秒間停止してください。
6.5秒間停止したら、伸ばした足をゆっくりと下ろし、5秒から10秒ほど休んでください。
この運動を行う際のポイントですが、太ももの下にいれた手のひらの力だけで足をあげようとはせず、
膝を伸ばすことに意識を集中して、太ももに力を入れることを意識しでください。また、足をあげて停止しているときには、お腹に力を入れることを意識すると、腹筋への効果もあがります。
仰向けで寝たまま、簡単にできる筋肉トレーニング
次は、畳1畳のスペースで、寝たままでできる筋肉トレーニングについて解説していこうと思います。
これは、布団の上でも、畳や床の上でも気軽に、簡単に効果をあげることができる運動方法ですので、
ぜひ1度は試してみてください。
この運動では、先ほど解説しました、椅子に座ったままで行う足上げ運動と同様に、太ももの全面にある筋肉である、「大腿四頭筋」を鍛える効果があります。
では早速、実践方法について解説していきます。
1.両足を伸ばして、仰向けの姿勢になってください。
2.仰向けの姿勢のまま、片方の膝を立ててください。膝を立てるときは、膝の痛みの無い範囲まで曲げてください。
※痛みが無いようであれば、90度まで曲げると、運動の効果が上がります。曲げていないほうの足は、まっすぐにのばしたままにしてください。
3.膝は曲げたままで、伸ばしている方の足をゆっくりと10㎝ほどの高さまで上げてください。
※足を10㎝の高さまで上げたら、そのままの姿勢で5秒間止めてください。
4.5秒間足を止めたら、次は上げた足をゆっくりと下ろし、5秒から10秒休んでください。
この運動を左右、10回ずつ繰り返してください。
では次に、この運動をもう少しキツメに行う方法を解説します。
1.仰向けになって、両足を伸ばすところまでは、先ほどの運動と同じですが、
両手を頭の後ろで軽く組んでください。
2.頭の後ろで軽く組んだまま、両足のつま先を顔の方向にそらしてください。
3.つま先を顔の方向にそらしたまま、足を真っ直ぐに伸ばし、痛みを感じない高さまで足をあげてください。
4.足をあげたままの姿勢で、5秒間止めてください。
5.5秒間足を止めたら、ゆっくりと足を下ろしてください。この運動を左右、15回ほど繰り返してください。
座ったままできる、腕の筋肉トレーニング
先ほどまでは、スクワットや足上げなど、下半身を鍛える筋肉トレーニングについて解説してきましたが、ここでは、腕を使った筋肉トレーニングについて解説していこうと思います。
腕を使う筋肉トレーニングというと、腕立て伏せなどを思い浮かべるかもしれませんが、ご高齢者にいきなり腕立て伏せを行ってもらうのは、大きな負担になりますし、ケガの原因ともなりかねません。
ですが、ここでは、座ったまま、いつでも簡単にできる腕を使ったトレーニング方法について解説していきます。
腕を使って、背中の筋肉を鍛える方法
この運動は、座ったままでもできて、なかなか鍛えにくい背中の背筋を鍛えることができます。
実践方法は以下のような方法になります。
1.椅子に軽く腰掛け、両腕を真っ直ぐ胸の前に伸ばします。
2.真っ直ぐ前に伸ばした両腕を、そのままの高さで左右に広げます。
※両腕を伸ばす際には、痛みを感じない範囲で構いません。
3.左右に広げた両腕を、胸をそらすように少しずつ後方に動かしてください。
※この時、腕を後方に動かしながら、胸をそらしていくと、背中の背筋が動いていることがわかります。
4.両腕を後方に動かせたら、数秒で構いませんので、そのままの姿勢で両腕を停止してください。この動作を、痛みを感じない程度で数回繰り返してみてください。
腕を使って、胸の筋肉を鍛える方法。
この運動も、椅子などに座ったままで行えて、腕を動かすことで腰やお腹の筋肉を鍛えることができるトレーニングです。
実践方法は以下のような方法になります。
1.椅子に軽く腰掛け、左右の手のひらを組んでください。
2.左右の手のひらを組んだまま、両腕を胸の前まで持ち上げてください。
※肩や肘に痛みを感じない範囲で持ち上げてください。
3.胸の前まで持ち上げた両腕はそのままの位置で止めて、ゆっくりと腰を右側にひねってください。
4.右に腰をひねったら、ゆっくりと前向きの位置まで腰を戻してください。
5.次は、3の要領で、ゆっくりと腰を左側にひねってください。
6.左に腰をひねったら、ゆっくりと前向きの位置まで腰を戻してください。
この運動を痛みの無い範囲で、5回繰り返してみてください。
高齢者でも簡単にできる腕立て伏せとは?
腕立て伏せと聞くと、床に手のひらをついて、腕の力で体を持ち上げる。ご高齢者には、ちょっとハードルが高い運動と思われるかもしれませんが、床に手のひらをつかなくとも、同じ効果をえられる簡単な腕立て伏せの方法があるのでご紹介します。
この運動の実践方法は以下ような方法になります。
1.部屋や廊下の壁の前に立ち、左右の手のひらを壁につけます。
2.手のひらをつけたまま、壁に向かって上半身を近づけていきます。
※手のひらをつける際、手のひらの位置は、自分の肩よりもできるだけ外側にしてください。胸の前や、肩の正面など、手のひらの位置が狭い位置にあると、肩への負担が大きくなり、肩や腕を痛めてしまうことがあります。
3.壁に上半身を近づけたら、手のひらで壁を押しながら、上半身を壁から離していきます。
※壁から上半身を離すときは、できるだけゆっくりと行ってください。急に腕に力を加えると、腕の筋肉を傷めることもありますので、注意してください。
このたった3つの手順を行うだけで、腕立て伏せと同じような効果が得られます。
ペットボトルをバーベル代わりにできる運動方法。
腕や肩の筋肉トレーニングでは、ダンベルなどの重いものを持ち上げるトレーニングが多くありますが、ご高齢者が、何キロもあるダンベルを持ち上げるのは無理があります。
ですが、これからご紹介する運動方法では、自宅にあるペットボトルを利用して、ダンベル運動と同じような効果を得ることができます。その運動の実践方法は以下のような方法になります。
1.350ミリペットボトルを2本用意してください。
2.ペットボトルに半分ぐらい水を入れてください。
3.水を入れたペットボトルを両手で持ってください。
4.ペットボトルを持った手のひらを自分の正面に向けてください。
5.手のひらを正面に向けたまま、痛みを感じない範囲で、左右の腕を上に持ち上げてください。
6.無理の無い範囲まで腕を持ち上げたら、そのまま位置で、5秒ほど停止してください。
7.5秒停止したら、ゆっくりと両腕を下ろしてください。
この運動では、肩の筋肉と、上腕の内側にある、インナーマッスルという筋肉を鍛える効果があります。ペットボトルに入れる水の量は、無理が無い範囲で調整してみてください。
介護施設でも多く行われている認知症予防の筋肉トレーニング
ここまでは、足上げや腕立てなど、身体の特定した部位を鍛えることで脳を刺激し、認知症予防に効果的な筋肉トレーニングについて解説してきました。
では、ここからは、認知症予防に効果的なトレーニングの1つである、拮抗体操(きっこうたいそう)という、トレーニングについて解説してみようと思います。
脳トレ効果もバツグンな認知症予防体操
ここでご紹介する拮抗体操(きっこうたいそう)というトレーニングは、左右の手足を使い、お互いに異なる動きを行うことで脳に刺激を与えるというトレーニングです。
このトレーニングは、腕や足に負担をかけることなく、場所を選ばずに気軽にでき、認知症予防に効果的であることから、デイサービスなどの介護施設でも多く取り入れられていています。
例えば、デイサービスなどの介護施設では、椅子に座りながら、右手でグーを出し、左手はチョキを出すというレクレーションが多く行われています。
これは本来、片手で行っているジャンケンを、自分の左右の手を使って、あいこにならないよう、考えながら左右の手を動かすことで、脳が刺激されるのです。
拮抗体操(きっこうたいそう)の解説動画
認知症予防の筋肉トレーニング まとめ
いかがだったでしょうか。ここまで、認知症予防に効果があると言われている、筋トレーニングについて解説してきました。
筋肉トレーニングが認知症の予防に効果をもたらすことは、昨今、多くの専門家にも取り上げられていて、デイサービスなどの介護施設でも積極的に行われています。
今回ご紹介してきた筋肉トレーニングは、バーベルなどの重い器具などは必要とせず、椅子に座ったままや、床に寝ころんだままでもできるものばかりです。
普段運動する機会の少ないご高齢者でも自宅のわずかなスペースや、普段使っている椅子やベッドを活用すればできるものばかりですから、はじめは週1回程度から始めていただき、徐々に回数を増やしてみて、ぜひ日々の生活に取り入れていただきたいと思います