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019 ケアマネジャーってどんな人?仕事内容は?など徹底解説

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まえがき

介護保険サービスを利用したいと考えている方の中には、ホームヘルパーさんやデイサービスといった、介護保険サービスなどについて「ホームヘルパーさんは、家に来てくれて食事やお掃除のお世話をしてくれる人」「デイサービスは、車で迎えに来てくれて、デイサービスの施設で家族に代わって夕方まで預かってくれる」このように理解できる方も多いのではないかと思います。

ですが、「ケアマネジャー」という言葉は聞いたことがあっても、では実際に、「ケアマネジャー」が「何をする人なのか?」「介護サービスにどんな関係があるのか?」

「今後、自分にも関わってくる人なのか?」など、「ケアマネジャー」が具体的に何をする人なのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。

「家族が家を留守にする間、ホームヘルパーさんにお世話を頼みたい・・・」

「最近、毎日家にいてばかり・・・デイサービスにでも行って、少し刺激を受けないと・・・」

「そろそろ、ヘルパーさんやデイサービスを使いたいんだけど、どうすれば利用できるの?」

このように、ご自宅でご家族のお世話をしている介護者さんやお世話をされているご本人が、ホームヘルパーやデイサービスといった「介護保険サービス」の利用を希望されたとき、ご本人、ご家族のニーズに合った介護保険サービスをご紹介しご説明したり、サービスが円滑に提供されるよう、定期的にサービスの提供状況などを確認するなど、介護保険サービスの調整やマネジメントをおこなうのが「ケアマネジャー(介護支援専門員)」です。

では今回は、この「ケアマネジャー」が、介護の何をしてくれる人なのか?これから介護サービスを利用したいと考えている人は、このケママネジャーとどのように関わることになるのか、ケアマネジャーについての知識が浅い方にも理解していただけるよう、事例なども交えながら解説してみようと思います。

ケアマネジャーってどんな人?

ケアマネジャーは、名称に「ケア」と「マネジャー」と記されているように、「ケア(介護)」を「マネジャー(マネジメント・管理者・支配人)」する人という意味がこの「ケアマネジャー」という名称に含まれています。

ケアマネジャーは介護に関する専門家であり、ケアマネジャーになるためには、1年に1回実施されている、「介護支援専門員実務者研修受講試験(ケアマネジャー試験)」を受験し、その試験に合格しなければ、ケアマネジャーとして業務をおこなうことができません。そして、筆記試験合格後には、実務研修を修了しなければ、ケアマネジャーとしての業務をおこなうことができません。

また、ケアマネジャー試験を受験するためには、受験資格が必要になります。

ケアマネジャー試験の受験をする前に、「介護や医療に関する国家資格を有し、その有資格に基ずく業務(医療・介護など)に通算5年以上、900日以上従事していた」などの、医療や介護の業務に、ある一定期間従事していないとこの「介護支援専門員実務者研修受講試験(ケアマネジャー試験)」を受験することはできません。

※ケアマネジャー試験 受験資格についての詳しい詳細です。
「引用元:社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会 福祉研修センター」

介護(ケア)を必要とする人が、適切に必要な介護サービスを利用できるように、介護サービスを
提供している事業所と、利用する本人やご家族との調整や連携をおこない、介護サービスが適切に提供されるための計画書である「ケアプラン」の作成をおこなうなど、介護保険制度において、介護サービスが提供されるためにとても重要な役割を担っているのが「ケアマネジャー(介護支援専門員)」です。

ケアマネジャーは介護に関する専門職です。

この資格は、介護保険制度が始まった2000年(平成12年)に誕生しました。介護保険制度の中で、ケアマネジャーのポジションは「要介護者や要支援者の人が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識・技術を有するものとして、介護支援専門員証の交付を受けた者」と定められています。

また、このケアマネジャーという資格は、一度合格し、「介護支援専門員証」が発行されますが、この専門員証の有効期間が5年と定められていて、5年の有効期間が修了する前に、更新に必要な研修を修了しなければなりません。

この更新研修を修了しない者は、「介護支援専門員証」の効力を失うこととなり、ケアマネジャーとしての業務をおこなうこともできません。

※介護支援専門員 更新研修はこのような研修をおこないます。
「引用元:公益財団法人 東京都福祉保健財団」

このように、ケアマネジャー(介護支援専門員)になるためには、受験資格を得るために、医療や介護の現場である一定期間の業務に従事していた実績が必要となります。また、試験では、介護や医療に関する専門知識を求められます。

また、このケアマネジャー資格が、ただ、受験に合格すれば入手できる資格ではないことがご理解いただけるのではないかと思います。

ケアマネジャーにはどんなことを頼めばいいの?

ケアマネジャーが介護保険制度の専門家であり、介護や医療の知識を持っている人であることは先の章でのご説明で多少はご理解いただけたと思います。ですが、ケアマネジャーについてあまりなじみのない方からは

「ケアマネジャーさんにはどんなことを頼めばいいの?」

「どんなことをお願いできるの?」

このように、ケアマネジャーにはどんなことを頼めばいいのかわからない。どんなことを、どのようにお願いすればいいのか、どのように伝えれば介護の負担が減るのかわからない方もいるようです。

ケアマネジャーにお願いできることや、ぜひお願いしてほしいことをいくつかお伝えしようと思います。

介護で悩んでいることを伝えてください

在宅で介護をされているご家族の中には、介護での悩みを誰にも相談することができず、ストレスと悩みを抱えながら、それでも介護を続けている。このような方もいるようです。

ケアマネジャーの仕事は、ご高齢者への介護支援が主な仕事ですが、同居されているご家族や、介護をされている方への助言や支援も大事な業務の1つです。

介護で悩んでいることや、介護サービスについての疑問などがあった時には、遠慮なくケアマネジャーに質問してみましょう。

介護サービスの金銭的負担について・・・

介護保険サービスを利用すれば、そこには必ず「費用負担」が発生します。ホームヘルパーさんを1回利用すれば、数百円。デイサービスを1回利用すれば、1000円弱。介護ベッドや車いすをレンタルすれば、毎月数百円~1000円弱の費用が発生します。

1つ1つの費用は小さなものであっても、請求は1か月分で送られてきますから、利用しているサービスが多ければ、介護保険の1割負担であっても、数万円の費用が発生する方もいます。これが、2割負担の方であれば、倍の金額を負担しなければならなくなってしまいます。

在宅での生活を続けるためにどうしても介護保険サービスを利用したい。でも、金銭的負担が大きいと、サービスを利用することも金銭的に負担になってくる・・・このような悩みを抱えている方は決して少なくないです。こういった悩みを感じたら、遠慮なくケアマネジャーさんに相談してみましょう

介護保険サービスを利用した際の、費用計算をおこなうこともケアマネジャーさんの大事な仕事の1つです。遠慮せず、相談にのってもらいましょう。

今、使っている介護サービスが・・・

ケアマネジャーさんに相談して利用開始した介護サービスについて、

「サービスの内容がちょっと・・・」

「もう少し、なんとかしてほしい・・」

このような、要望や不満、苦情などがある時には、遠慮なくケアマネジャーさんに内容と要望を伝えてください。この時、介護サービスを提供してくれている事業所さんに直接こちらの要望などを伝えても良いですが、できれば、はじめはケアマネジャーさんに伝えて、事業所さんに要望が伝わるようにすると、話がスムーズにすすみます。

「日頃お世話になっているから、少しぐらい不満があっても・・・」などと、我慢をしてしまう方もいるいるようですが、サービスを提供している事業所さんも、介護保険サービスを提供し、お客さんにお金をもらっているわけですから、お客さんの声にはとても敏感になっています。

利用されているお客さんからの率直な意見をもらうことで、サービスの向上につながることもありますので、利用している介護サービスに不満があったり、要望がある時には、遠慮せずにケアマネジャーさんに伝えてみてください。

ケアマネジャーの仕事内容は?

先ほどの章では、「ケアマネジャー(介護支援専門員)」がどのような職種で、また、介護保険制度の中でどのような位置づけをされているのかについてお伝えしました。また、ケアマネジャーのどんなこと依頼すればいいのか、どんなことを依頼すべきなのかについても解説してみました。

この、ケアマネジャー(介護支援専門員)という職種は、介護保険制度の中で、「介護保険制度の専門家」と位置づけられていて、介護サービスが必要な高齢者様だけでなく、介護に携わっているご家族も含め、介護保険制度にかかわる総合プロデューサーとしての役割も求められます。

また、ケアマネジャーの仕事内容は、介護にかかわるサービスの調整だけではなく、介護サービスを利用されるご本人に関連する生活資源の導入や社会資源などの活用など、多岐に渡ります。

では、次の章では、この多岐に渡るケアマネジャーの業務の中から代表的な業務をいくつか解説してみようと思います。

ケアマネジャーの仕事内容|介護サービスの調整

ケアマネジャーの数多くある仕事の中で、これが最も重要な仕事と言っても良いのが、担当するご高齢者さんへの介護保険サービスの調整です。

ケアマネジャーは、担当するご高齢者さんが在宅での生活を継続していけるように、その方の身体や精神の状態などを把握し、生活上困難になっていることや、介護の支援が必要なことを、問題点としてピックアップします。

その問題点を解決するために必要となる介護保険サービスの導入を調整し、利用後も導入した介護保険サービスが適切に提供されているか、また、サービスを導入したことによってご高齢者さんが生活上、困難になっていた課題を解決することができたのか、随時、確認と見直しをおこないます。

また、介護サービス導入などの調整や確認以外にも、最低、1か月1回、担当するご高齢者ご本人との面談をおこなわなければいけません。

この、ご本人との面談は、介護保険制度で定められている必須業務です。

面談の際には、ご本人の身体状況や生活の様子を確認、もしくはご本人からの聞きとりをおこなうことで、生活上での問題点などが無いか、また、過去に合った問題点や課題が解決されているかを確認します。また、利用している介護サービスの月額費用負担がどれぐらいなのか、サービスの利用日の確認などの説明をおこなうこともケアマネジャーの重要な仕事です。

面談は、最低でも1か月に1回おこなうことが義務となっていますが、ご本人やご家族からのご要望やご連絡があった際には、随時、面談や電話での連絡などをおこない、課題の解決や現状の把握に努めることもケアマネジャーの大切な業務の1つとなっています。

新たな課題や問題点が見つかれば、ご本人やご家族を交え、新しい介護保険サービスの導入や、今利用している介護保険サービスの変更なども検討します。

面談での内容や、ご本人のご様子、ご家族からの意見やご要望などは、必ず記録として残すことも、介護保険制度のなかで義務とされています。(これをモニタリングと言います)

ケアマネジャーの仕事内容|ケアプランの作成

先ほど、ケアマネジャーの数多くある仕事のなかで、最も重要な仕事が、担当するご高齢者さんへの介護保険サービスの調整とお伝えしました。

この、介護保険サービスを調整し、実際にサービスを利用開始するために必須となるものがあります。それは「ケアプラン」という書類です。

介護保険サービスを利用開始する際には、利用を開始する介護保険サービスの内容や、実施状況、サービスを導入する理由や、根拠などを「サービス計画書」という形で書面として作成しなければいけません。

この「ケアプラン」を作成せず、介護保険サービスの利用を開始したことが、市区町村などの介護保険制度を担当する部署に明らかになった場合、業務を行っていたケアマネジャーの事業所に対して処分が課せられます。

ケアプランでは、担当しているご高齢者さんが、今、生活上で困っていることはどんなことなのか、
(1人でお風呂に入ることができない・家の玄関の上り下りが大変など)そして、その方の介護をしている人がいれば、その方がどんなことを手伝ってほしいのか、どんなことに困っていて、どんな悩みを持っているのかなどをケアマネジャーが把握します。

そして、ケアマネジャーは、そのご高齢者が、今困っていることや、希望していること、また、生活上の課題や問題点を解決するために必要となる介護保険サービスなどを明記し、課題や問題点を解決するための方法を書面に明記した介護の計画書です。

このケアプランでは、以下のような内容が書面として記載されます。

1・どんな介護サービスを利用すれば問題は解決できるのか?

2・その人が、いつまでも元気に暮らしていくためには、どんな介護サービスを利用すればよいのか?

3・介護している人の負担や悩みを解決するためには何が必要となるのか?

この3点を盛り込んだ書式をケアプランと呼びます。

では、実際のケアプランにはどんなことが書かれているのか、画像でご紹介します。

※これがケアプランの見本です。(表紙)

「引用元:WAM NET」

※これもケアプランの見本です。(裏面)

「引用元:WAM NET」

介護保険サービスを利用したいと思っている人の

「〇〇ができなくて、困っている。」

「〇〇を自分でできるようになりたい。」

または、介護されている方の

「日々の介護で疲れ果てている」

「家事や仕事、介護との両立で悩んでいる」

このような要望に対して、ケアマネジャーさんは、問題を解決するために必要となる介護サービスを選び、ケアプランを作成し、ご本人、ご家族に提案をします。

このケアプランに記載されている内容が、介護を必要とするご本人や介護をされている方の要望と合致すれば、ご本人や介護をされている方にとって必要となる介護サービス事業者と契約締結し、これでようやく介護保険サービスの利用開始となります。

このケアプランは、半年、1年単位で見直しを行うことが、介護保険制度で義務化されています。

「介護保険サービスの利用開始では、車いすを利用したけど、その後、不都合はないだろうか。」

「1年前から利用しているデイサービスを、このまま続けていっても大丈夫だろうか。」

「介護サービスを利用しているご本人が、サービスに対して不都合や不満などは無いだろうか?」

「不都合があるのなら、その代替え案は何がよいだろうか?」

このように、随時利用しているサービスやご本人の状態などの見直しを行い、変更すべき介護保険サービスがあれば、サービス内容などの変更なども行います。

一度作成したケアプランであっても、ご本人の状態や要望に合わせて随時、変更が可能なのがケアプランです。

このケアプランの作成についてですが、ケアマネジャーの作成ではなく、介護保険サービスを利用するご本人や同居しているご家族も作成ができることとなっています。

この根拠や理由は、居宅介護サービス費の支給について定めた「介護保険法第41条第6項」と「同法施行規則第64条第1号二」に記載がされています。

このケアプランをご本人、またはご家族が作成することを、「セルフケアプラン」「マイケアプラン」と呼ばれています。

この、ケアプランの自己作成をおこなった場合、介護保険サービスを利用するときも、ケアマネジャー経由でなく、自分で介護保険のサービス事業者を選び、サービスの利用日時も直接交渉することとなります。サービスを利用してみて、サービス事業者と相性が合わなかったりした場合も、ケアマネジャーに気兼ねせずに事業者を変えることができます。

※セルフケアプランについて解説してありますので参考にしてみてください。
「引用元:全国マイケアプラン・ネットワーク」

ケアマネジャーの仕事内容|ご高齢者への生活支援

ケアマネジャーの仕事は、介護保険サービスの調整やケアプランの作成以外にも多岐に渡る業務がありますが、その数多くある仕事の中で、介護保険サービスの調整と、ケアプランの作成と並び、大切な仕事であるのが、担当する、ご高齢者への生活支援です。

ご高齢者の生活上での困りごとは、介護保険サービスだけでは解決できないことも数多く発生します。

例えば、お1人暮らしのご高齢者であれば、急な体調不調があった際にどのように対応すればよいのか。

近隣にご家族がいれば、ご家族への連絡をおこなえるよう、確認を取っておく必要がありますし、
ご家族が遠方に住まわれている方で、救急対応が必要となった場合の対応方法などを確認しておく必要があります。

また、介護保険制度ではカバーできない生活上での課題が現れた場合、その課題をどのように解決するのか、解決するためには、どのようなサービスを導入すればよいのか、サービスの導入以外に課題の解決方法はないのか、などを検討するのもケアマネジャーの大事な仕事です。

例えば、ご家族に代わって、病院への送り迎えをおこなう場合、病院の窓口まではホームヘルパーさんが送り迎えできますが、病院内での付き添いや、薬を取りに行くことは、介護保険制度では、保険の対象とならないので介護保険サービスとして、ホームヘルパーさんに依頼することができません。

このように、生活上の課題を解決する場合に、介護保険では保険の対象とならない場合もあります。
ケアマネジャーは、保険の対象にならないサービスが存在することも把握したうえで、課題を解決する手段を検討するスキルが必要とされます。

また、介護保険サービスの調整以外にも、ご高齢者さんの生活上の悩みは数多くあり、家の中の片付けや、庭の草むしりなど、介護保険制度では、保険の対象と認められず、課題を解決するために、ご家族の協力や、近隣に住んでいる住民の方のご協力を仰ぐことや、ボランティアさんを活用するなど、課題解決のために、さまざまな方法を検討することも数多くあるのが、ケアマネジャーの仕事でもあります。

※ホームヘルパーさんのサービスについて、介護保険の対象にならないサービスについて解説した記事がありますので、参考にしてみてください。

認知症介護の強い味方!訪問介護サービス(ホームヘルパー)

ケアマネジャーはどうやって決まるの?

介護保険サービスを利用するためには、まず、利用したい介護サービスを提供してくれる「介護事業所」と契約をしなければなりません。

そして、介護事業所との契約ができたら次に、介護サービスを適切に利用していくために必要な計画書である「ケアプラン」を作成しなければいけません。

この、介護事業所を探してきてくれたり、ケアプランを作成する業務を行ってくれるのが「ケアマネジャー」の仕事の1つであることは先ほどの章でもお伝えしましたが、この大事な仕事をしてくれる「ケアマネジャー」はどうやって決まるのか?それについて、ここから少し解説してみようと思います。

ケアマネジャーを自分で探して決める

ケアマネジャーを決めるまず1つ目の方法ですが、自分で探す方法をご紹介します。

お家にある電話帳で「居宅介護支援センター」または「〇〇ケアプランセンター」といった名前を検索してみてください。

電話帳で、居宅介護支援センター(これがケアマネジャーさんがいる事業所です)を見つけることができたら、その連絡先に電話で「今回、要介護認定が出たので、介護サービスを利用したいのですが。」と伝えてみてください。

このような用件を伝えれば、電話をした事業所でケアマネジャーさんに空きがあれば、後日、事業所さんから電話が来て、事業所との契約となります。

そして、事業所と契約を終えた後に、担当となるケアマネジャーさんが決まり、ケアプランを作成してもらうと、介護保険サービスが利用開始できるようになります。

ですが、ここで注意が1つあります。ケアマネジャーさんには、1人で担当できる人数に制限があります。

このように、担当できる人数に制限があるために、電話をした事業所のケアマネジャーさんが担当する人数に空きがない場合もまれにあってその場合には、また別の事業所を探すことになります。その際に、電話をした事業所の方に、近隣のケアマネジャー事業所を紹介してもらえないか依頼をおこなってみても良いでしょう。

ケアマネジャーを役所で探してもらう

ケアマネジャーを自分で探す方法の次は、お住いの地区の市区町村の役所に探してもらう方法をご紹介します。

お住いの地区の市区町村の役所に必ずある「介護保険の部署」にケアマネジャーを探してもらうこともできます。

市区町村の役所には、介護保険担当の窓口が必ず設置されていますから、電話、もしくは直接出向いて、「介護保険サービスをすぐにでも利用したいので、ケアマネジャーを探してほしい。」と窓口の職員に伝えてみてください。

その場ですぐにケアマネジャーさんを探してもらうことは難しいかもしれませんが、近隣の居宅介護支援事業所の一覧表や、連絡先などを教えてくれることもありますので、役所まで出向くことが難しければ、電話で問い合わせても良いでしょう。

役所では、お住いの地区に所在している「ケアマネジャー事業所」の連絡先などの情報を一括して持っていますので、ケアマネジャーの空き情報などが確認取れ次第、後日連絡をもらえることもありますので、問い合わせをした際には、連絡の付きやすい時間帯や、緊急の連絡先などを伝えておくと、ケアマネジャーを探すのがより早くおこなえます。

ケアマネジャーを地域包括支援センターで探してもらう

では、次に3つ目の方法ですが、ご近所にある地域包括支援センターに電話をして、ケアマネジャーさんを探してもらう方法です。

※このサイトから家の近所で地域包括支援センターを探すことができます
「引用元:一般社団法人 認知症予防協会」

ここでは、先ほどお伝えした、居宅介護支援センターに電話した時と同じように、「今回、要介護認定が出たので、介護サービスを利用したいのですが。」と伝えてみてください。

電話で用件を伝えた後は、地域包括支援センターが近隣の居宅介護支援事業所などに連絡を取って、担当人数に空きがあるケアマネジャーさんを探してくれます。

ここでケアマネジャーさんが見つかれば、地域包括支援センターから連絡が入り、後日、面談や契約などの日時もセッティングしてくれます。

担当するケアマネジャーについてですが、介護サービスに利用を希望されている方の「要介護認定」が「要支援」に認定されている場合には、ご自宅の地区を担当している「地域包括支援センター」のケアマネジャーが担当になる場合もあります。

地域包括支援センターが担当する場合には、後日、地域包括支援センターのケアマネジャーと面談などをおこない(殆どの場合、自宅までケアマネジャーが来てくれます)その場で、利用したいと考えている介護サービスや、なぜ介護サービスを利用したいのか、その理由などを伝えると、サービスを利用するために必要となる「ケアプラン」の作成もスムーズに行えますので、サービスを早く利用することもできます。

ケアマネジャーはイヤだったら代えることもできる!

先ほどの章で、ケアマネジャーの探し方について解説しましたが、担当のケアマネジャーさんとは、
毎月1回の面談や、ケアプランを作ってもらう際の話し合い。また、定期的に行われる「サービス担当者介護」と言う会議などもあり、介護保険サービスを利用している間は、かなりの頻度でケアマネジャーさんとやり取りをおこなうことになります。

※サービス担当者会議とは?
「引用元:WAMNET(ワムネット)」

ですが、ケアマネジャーさんも人間です。

いくら介護の専門家と言っても、サービスを利用されるご本人やそのご家族との相性という問題もあります。

「担当してもらっているケアマネジャーさんとどうしてもうまくやり取りができない・・・」

「頼みたいことはあるんだけど、ケアマネジャーさんに頼みずらい・・・」

このような悩みを抱えながら、担当のケアマネジャーさんとお付き合いしている方もいるようです。

「サービスの調整などでいつもお世話になっているし・・・」

「別のケアマネジャーさんに代えて欲しいともなかなか言いずらい・・・」

このように、「お世話をしてもらっているから少しぐらいのことは我慢しよう」と思っている方もいるようですが、ケアマネジャーさんは別の人に代えてもらうことができるのです!

ケアマネジャーさんを別の人に代えてもらう方法には、2つの方法があります。

では、その2つの方法について解説してみようと思います。

ケアマネジャーの事業所に直接伝える

これが、ケアマネジャーさんを別の人に代えてもらう方法としては、最も早く代えてもらえる方法です。

担当のケアマネジャーさんが所属している事業所の管理者さん、もしくは責任者さんに電話で担当のケアマネジャーを別の人に代えて欲しいと伝えてください。

その際、別の人に代えて欲しい理由を色々と聞かれますが、理由はハッキリと伝えてください。

あとは、ケアマネジャーを別の人に代えて欲しいと要望を受けたケアマネジャーの事業所が、次の新しいケアマネジャーを探すことや、新しいケアマネジャーとの引継ぎ業務などを全て終えてくれます。新しいケアマネジャーさんが決まったら、事業所から連絡が入りますので、契約等の手続きなどをおこなってください。

ケアマネジャーを代えて欲しいと役所にお願いする

もともとお世話になっていた事業所さんへ、「ケアマネジャーさんを代えて欲しい」と電話で伝えるのもなかなか言いづらい・・・こんな風に思う方もいると思います。そういった事情がある場合には、お住いの地区の市区町村の役所にある「介護保険の窓口」に電話をしてみてください。

その際には電話口で、単刀直入に「今、〇〇事業所の〇〇というケアマネジャーさんに担当してもらっていますが、担当のケアマネジャーさんを別の人に代えて欲しい」と伝えてください。

ここでも、代えて欲しい理由を色々と確認されますが、悪いことをしているわけではないので、はっきりと理由を伝えてください。

あとは、事業所へ電話した時と同じで、次の新しいケアマネジャーを探すことや、引継ぎ業務などを、役所が主となって全て終えてくれます。新しいケアマネジャーさんが決まったら、事業所から連絡が入りますので、契約等の手続きなどをおこなってください。

ケアマネジャーについてまとめます

今回、ここまで「ケアマネジャー」について解説してきました。

ケアマネジャーは、どんな資格を持っている人なのか、どんな仕事をしている人なのか、また、どんなことをお願いすればよいのか、どんなことを頼むべきなのかなどについて、事例なども交えながら解説してみました。

ケアマネジャーさんは、介護保険サービスを利用するうえで、介護を必要とする人には、切っても切れない関係にある人ですから、介護の負担を少しでも軽くするためにも、ご高齢者様が在宅での生活を健康に安全に過ごすためにも、ケアマネジャーさんと上手にお付き合してください。

今回ここまでお伝えした内容が、介護をされている方、介護を受けている方にとって、少しでもお役にたてれば幸いです。

最後までおつきあいくださり、ありがとうございました。

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